コラム

スギ花粉症の舌下免疫療法(シダキュア)について
薬だけに頼らない“体質改善”の選択肢
スギ花粉症の症状
スギ花粉症の方は、春先になると
- くしゃみ・鼻水・鼻づまり
- 目のかゆみ・充血
- 喉のかゆみ
といった症状に毎年悩まされます。
抗アレルギー薬で症状を抑えることはできますが、
「眠気がつらい」
「薬を飲み忘れるとしんどい」
といった悩みを抱える方も少なくありません。
舌下免疫療法とは?
舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質(スギ花粉成分)を少量から体に慣らしていき、アレルギー反応そのものを軽減する根本治療です。
当院では シダキュア®(鳥居薬品) を用いています。
- 毎日1回、舌の下に薬を置いて1分保持してから飲み込む
- 服用後5分間は飲食・うがいを控える
- 治療期間は3年以上(推奨は5年)
継続することで、症状を軽くしたり、薬の使用を減らせる可能性があります。
治療の開始時期
シダキュアは スギ花粉が飛んでいない時期(6〜11月)に開始 する必要があります。
花粉が飛んでいる時期には新規開始できないので、タイミングを逃さないことが大切です。
効果とメリット
- くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみの改善
- 花粉症薬の使用量を減らせる可能性
- 将来的に花粉症の悪化や合併症(喘息など)を予防する効果も期待
副作用と注意点
服用初期に以下のような症状が出ることがあります:
- 口の中のかゆみ・腫れ
- 喉の違和感
- 耳のかゆみ
多くは軽度で、時間の経過とともに落ち着きます。
ただし、ごくまれにアナフィラキシーを含む強いアレルギー反応が起こる可能性があるため、初回は院内で医師の管理下で行います。
治療を受けられない・慎重に判断が必要な方
- 重症またはコントロール不良の喘息がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 口腔内に傷や炎症がある方
- β遮断薬など特定の薬を使用中の方
当院での流れ
- アレルギー検査で「スギ花粉陽性」を確認
- 医師が適応を判断
- 初回は院内で投与し、30分観察
- 2回目以降は自宅で毎日服用
- 定期的に通院し、効果や副作用をチェック
まとめ
シダキュアによる舌下免疫療法は、薬で症状を抑える治療から、体質改善を目指す治療へと進む方法です。
「毎年の花粉症がつらい」「薬を減らしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
開始できる時期が限られるため、興味のある方はお早めにご相談いただくことをおすすめします。
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